会計のコンサバティズムとプラス志向

2008年07月27日

あることのマイナス面について言うと

「マイナス志向だ」とか、「良くないことを考えるより、行動した方がいい。」とか理解しがたい反応が返ってくることがときどきある。

普通、よく考える人は行動もたくさんするだろう。
例外はときどき目立つかもしれないが、人の考える量と行動の量ってほぼ比例せん?
行動が考えることを導くという相互にフィードバックする面も見逃せないかもしれませんね。

仮に
うどん店をするのに、月に60万円の利益を上げる計画とする。
まあこれぐらいはないと、車持って、家建てて、こども二人学校に行かせて、老後のたくわえはできんわな。
退職金もボーナスもない世界なので。
現実には個人店は淘汰されまくってるし、10年と長く続くとは限らない商売だけに、利益は月100万円でも実際は足らんわな。


60万円の月収を目指して月々の、費用を計算するに、修繕予定やロスなどマイナスをどんどん考えていくと、売り上げを増やさないといけなくなるので、メニューや販売促進法を考えたり、費用削減のための効率的な作業手順や機械の導入を考えることになる。
マイナス要因を増やすと、当初月300万円の必要売上が320万円になるかもしれない。
これがプラス志向を生む。

天候不順による標準を大幅に下回るような売上減を大きめに見込めば、標準的な時期の売上目標はもっと大きくしないといけないので、届かない分の対応がいる。

これに、大型店の近隣進出やお客さんが一番多いオフィスの転出など、もっと不確定で大きなマイナスを考えると、移転の費用や多角化など、もっとたくさんのことを考えることになる。

マイナス要因が少ないなら、毎日、あんのんと同じことをしてもやっていけるかもしれない。

マイナス要因を考えれば考えるほど、どんどんやるべきことが見えてきて、目標を高く持ち、具体的な行動につながる。
それがプラス志向。
現実は、こっちが普通でないんだろうか?

会計のコンサバティズムとか会計の保守主義というが、これは、良くないことは大きく見込め、不確定なプラスは小さく見込めというもの。

これは、何のためか?

利益を小さく計上するためで、同じ売上と費用でも、利益を小さく計上すれば、株式会社なら配当は少なくなるし、税金の払いも少なくなるし、個人事業なら経営者が使えるお金が小さくなるなど、企業体からのおぜにさんの流出が少なくなる。

利益を小さく計算して、するべき課題を明確にし、おぜにさんの流出を減らしたり、おぜにさんを使う目的をきちんと考えたり、安定した継続性の高い経営や生活をもたらす。

これは、お店でも普通の人々の生活でも同じでないでしょうか?



 
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