社会保険庁の処分歴のある職員の処遇 1

2008年07月24日

たみ家は、社会保険庁が次の組織になるにあたって、処分歴のある職員を採用しない方針になるというのを聞いて、法というか世の中の原則に反すると思いました。

政治的な話や、感情の話としてはわからなくはない。

しかし、法律問題としてははなはだ疑問です。
法に基づいて採用され、その給料で生活してる人間の職を失わせるんですよ。

大くくりに、「社会保険庁憎し」ではいかんと思います。

また、悪いといっても、万引きで懲役20年というのは、おかしい。

簡単に有名人の年金履歴を覗けるシステムになってる中でも、確かに、覗くのは社会の信頼を損なわせる意味で悪い。
しかし、その処分が職を失わせることは正義や公平(衡平)を失していないか?

財政難のはけ口や政治家が自分の未納を覗かれた個人的な恨みつらみのレベルではないだろうか?


法原理としては
①同じことを理由に時間を経て2度罰されてはいけない。

②一度処分が確定した悪事に対して、さかのぼってさらに重い処分を加えてはいけない。

という刑法の法理に反します。

もっとも、行政組織に関することに刑法の法理は適用されなければいけないわけではない。
しかし、そういうことがされたら人は安心して生活できないし、時の権力者がいかようにでも、自分の都合の悪い人間を刑務所に放り込むことができるから、いけないという理由があるわけで、趣旨は通じるでしょう。


継続組織の採用に当たって、例えば、多めに早期退職の割増退職金を出すとか、採用にあたって、処遇や給料に影響を与える試験や選抜を行って、その材料に処分歴をきちんと事案に応じて減点点数を決めてマイナスするというのが妥当ではないか?

これは、減給にすら値しなかった処分を時間を経て、政治家のごり押しや恨みのせいで、免職させられるのと同じでしょう。

政治家が社会保険庁の職員にする場合は、わがことでないから、涼しい顔をされる人もいるでしょう。

しかし、こういうことがまかり通るということは、政治や行政の有力者は、オールマイティーに国民に対して、こういうことができるとか許されるということと同義ではないでしょうか?

国民や市民は、自分のことでない事件の背後や原理を見て、社会全般や自分に及ぶ可能性を感じて、危ないと察知してアラームを鳴らせないとまずいと思います。

思いつくままに書いたので、書き漏らしがありそうなので 1としてますが、後で眺めて漏れがあったら 2にいこうと思います。



この記事へのコメント
よくぞ言ってくれました!!

共通の敵を作り、自分への支持を得ようとする政治家の姿は、

ヒトラーがユダヤ人という敵を作り上げ、迫害し、虐殺することで、人々を狂乱させ、ナチスへの支持を得ようとした姿とそっくり、大変危険です。

日本人は忘れやすく、外務省が伏魔殿だったことも、防衛施設庁が行った不正などすぐに忘れてしまいます。

社保庁問題だけは決して忘れられることなく、このような免職処分をされていいのでしょうか。

もしあなたがキセルをして捕まったら、免職になっても仕方ないと思えますか?

泥棒をして捕まって1年服役した人が、その後まじめに生きているのに、いきなり死刑になるのと同じことだと思います。

今の政治の姿勢、世論は大変危険です。
Posted by shiho at 2008年09月12日 02:05
もしや関係者の方ですか?
年金問題は、ずっと続くからかなあ。
しかし、ことの持って行きかたは、恣意がひどいね。
Posted by たみ家たみ家 at 2008年09月12日 18:39
 
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社会保険庁の処分歴のある職員の処遇 1
    コメント(2)