黒船のイメージ

2011年06月23日

よくペリー来航について、時代遅れな幕府の役人が怖れ慌てたイメージの描かれ方がある。

そういうもんじゃないでしょう。

当時は鉄道も自動車も無く、鎖国してたから、ひたすら沿岸航路だけで、物流してたわけですよね。

そこに、まったく何考えてるかわからないし、実力でまったく敵わないテロリストみたいな船が、日本の沿岸にいったいどれだけいるかわからないわけですよね。

江戸の商人にも大坂の商人にも恐怖だし、うどん屋だって、来週の昆布やいりこがどうなるかわかりませんよね。

店ができないんじゃないか?
大坂や江戸の市場に米が回らないんじゃないか?飢餓に陥るんでないか?
市井にある恐怖を描かず、幕府の役人がただびっくりしたんじゃ、事はわからないですよね。

琉球を支配して、海上貿易で巨利を得て後に倒幕の力を蓄える薩摩のピリピリ感とかわからないし、各地でどのように換金作物がとれ、どのように動いたとか日本史の理解に広がりが無いですよね。

讃岐三白だって、換金目的で大坂などに運んだ物だから、沿岸にテロリストがどんだけいるかわからなくて、向こうが圧倒的強いんじゃ、讃岐農民も藩の財政も治水に回る予算もあがったりでしょうって不安は出て来ますよね。

このように日本経済システム全体の危機として捉える感性があれば、地理や日本史ってあまり暗記しなくていいです。

たみ家は、県立高校の入試の社会科は満点だったと思うけど、暗記の努力はゼロでした。

一聞いて、その背景に関心持って一より多く知ろうとする気持ち。

たみ家が就職試験の段階になって勉強しなくても、有名大学の人を圧倒できたのはそういう感性で、それは政策、すなわち、たくさんの他人さんの問題を考えるときに、更に大差になるんです。



 
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