名著ですわ。

2008年11月04日

「金持ち父さんキャッシュフロークワドラント」って7年も前に初版が出た本を読んでますが、名著ですわ。
ここまでの人生最高の読書候補です。

少なくとも、2000年には、今のアメリカの状況を完璧に言い当てている。

アメリカ国内での人口動態などに起因する不動産事情に関する理由、ユーロ圏や中国の巨大経済ブロックとの相対的関係からドル安が起こること、不動産事情の悪化が株価を下げ、年金の運用が破綻し、政府の福祉政策が破綻することなどが、2010年の直前頃に起こると、今の人が事後に解説するぐらいP232、233で精緻に書いている。

こんなこと「たぶん、いつか」とは言う人はいても、「必ず2010年の直前」にと年単位で読みきって、事後の解説並みに精密に書き切る予測は、過去のどんな名著でも見覚えが無い。

孫正義さんとかピータードラッカーやハンチントンとか企業家や社会学者は当然、未来を予想しますが、ここまで見事なのは見覚えがありません。

ピーター・ドラッカーも言ってますが

一番大事なのは、人口動態。

著者のキヨサキ氏も、時期を明確に切れたのは、ベビーブーマーの退職時期とこども世代の独立で、2010年の直前頃に不動産市場に売りが多発するという人口動態の予測から端を発してます。
株の下落やドル安や医療費増や年金プランの破綻についても明確に書いてます。
この時期に、アメリカの制度は破綻し、それを解決する力がアメリカにないかもしれないことを思い知ると。

みんなと同じことを考えて、世間でいいと言われるようになってから、行動する人はダメだ。
上手な投資家は、理詰めで読みきって人よりも数年先に行動していると書いてますが

キヨサキ氏が、少なくとも2000年には、今のサブプライムなどアメリカの諸状況を完璧に読みきっていたことを思えば、すごい説得力が出ます。



この記事へのコメント
その著書を2000年に読んだ人たちが
なんらかの対処出来ていたら
今頃は違った世の中になっていたんだろうか?

大手企業や投資家たちが影響を受けて動いてたら
ちょっとは違ってたかもしれない。

でも多分タイムマシンに乗って2000年に行って
経済界の偉いさん達を説得しても
おそらく動かないだろうなぁ。
動けない、と言った方が正解かなぁ。

大きいものほど理屈だけじゃ動かない
いや動けないものだし。

それを踏まえて小さい存在の我々は
2020年くらいに向けて何をしたら良いのかな。
私やたみ家さんくらいの世代には
おそらく非常に重要な10年になると思ってます。
といっても、まだ何をしたら良いのか分からんのだが。
Posted by PSY at 2008年11月05日 00:53
PSYさん
どうもありがとうございました。

著書は、たぶん、世の中を変えたと思います。
ただ、この本は、貧乏人を引き上げるとか世の中のためでなく、おぜにさんを個人が増やすための本だから、貧富の差を少なくするような力にはならないかもしれません。

大事なことは、たみ家の場合は、8割がた以上は組織をつくることだと思ってます。
Posted by たみ家たみ家 at 2008年11月07日 02:02
 
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