差異の無効化 3

2008年10月15日

たとえば、たこ焼き屋で、にんにく入りのとノーマルをつくって販売するとする。

にんにくを生地の段階で入れると、配合の前からにんにく入りの売れ数を予測できてないと、後戻りが効かないし、今お客さんから注文がたくさん出たからといって、急には増やせない。
増やせはするけど、割る前の玉子や小麦粉のままの保存なら長持ちするのに、それより持ちが悪いネタに配合してしまったら、大量の原価ロスが出る。


にんにくを焼く段階で入れるとすると、入りとノーマル両方焼いておかないと、焼いてない方は15分ぐらい待ってもらわないといけなくなる。
もちろん待つ人もいるだろう。
しかし、それでは大量に出ないので、仕入の効率も悪くなる。
しかし、出ないものをつくり置きすれば、店の評判を下げるか、原価ロスが出るかになる。


にんにくを焼いた後にまぶすか練りにんにくをかけるとすると
急に大量に注文が来ても、チューブから練りにんにくをかけるか、まぶすだけ、出が読めなくても、ロスはにんにくだけで、他のものと混ぜてないので、読めないことによる巻き添えがない。


枝分かれは遅く遅くさせなければ、大量の原価ロスが出やすく、調理の手順も難しくなるので、バイトに多くの仕事を任せにくくもなるし、急な注文ラッシュにも対応できない。


客単価が高く、ある程度売上が読めて、スタッフの技術に自信があるようなら、メニューの多いお店もしやすいだろう。
また、ファミリーレストランなどチェーン店のように調理済みの食材を大量に冷凍で運べるなどスケールメリットがあれば、バイトにたくさん仕事を任せやすいかもしれない。
しかし、それでも、ファミレスはメニュー数が多いので、フランチャイズ化はなかなか進まず、うどんやたこ焼きや焼き鳥などと違って、フランチャイズ化が進まなかった。

原材料の種類や調理方法の枝分かれが、早い段階であるものほど、調理技能や人件費や顧客行動の読みなどで高い水準を求められる。

大手や技術の高いものを相手にするときに、差異を無効化させるのに枝分かれを遅らせるというのは1つの考え方だろう。

だから、うどんにわかめを練りこむなどする場合は、枝分かれの段階が早いので、熟達してメインにして、売上を安定させないと難しいだろう。
そして、実際にそうなっている。

これが、トッピングのわかめうどんなら、何のことはない。

個人でも、技能や財務体質に自信があるなら、逆に、枝分かれを早くさせて、他のまねのできないことをして、差別化するのもありでしょう。



 
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