スイスとロッテンマイヤーさん 3

2009年04月29日

ガキのころは

いきなり自分の都合でハイジを山に連れて来て、おんじに預け、そして、突然、おんじやペーターから引き離してフランクフルトに連れて行くデーテおばさんを悪者に思ったような記憶がおぼろげにある。

ロッテンマイヤーさんなんか悪もいいところだと思ったけど

今思うと、ペーターやおんじよりも、デーテおばさんやロッテンマイヤー様の方がよっぽど善良だったような気がする。
ペーターなんか、原作では、ハイジがクララにかかりきりで、かまってもらえんので、嫉妬に燃えて、クララの車椅子を谷に突き落としとるし。
未遂じゃなくて既遂でっせ。
周囲を見回して、人のいないことを確認したうえでだしなあ。
ハイジの5歳上、クララよりも1歳上で、これはどういうことでしょう。

それにしても、ハイジはキリスト教賛美の物語だから、おんじは悪者で、ハイジはおばかじゃないとまずいんでしょうね。
札付きの悪で殺人犯で、誰からも疎まれたような人でも、神に祈れば救われる。
そして、親が早くなくなっても、信仰によって、勉強に励めば、本が読めるようになり、おんじの心を動かせるような人間になれると、徹底したキリスト教賛美が流れてるお話。
だから、広まったといもいえるかなあ?


ロッテンマイヤー様も責任持って、身体の弱いクララお嬢さんのお友達を探してるんだから、字も読めず粗野な子が来たら、何とかしないといかんと思って当然でしょう。
クララが気に入ったので、無理に追い出しもせず、期待した役割にふさわしいように勉強させようとしたのは、ああ、頑固で神経質なとこはあるけど、善良で責任感のある人だなあ。
さすがに、執事として、フランクフルトの名家ゼーゼマン家を取り仕切る役目をおおせつかってるだけのことはあるなあ。

デーテおばさんも、22歳の独身で、なくなった姉の子を預かって育て、一緒にいた祖母がなくなった後も、都会で働き続けるためにやむなく、人を殺したこともあると疎まれていたおんじのとこに預けざるを得ない辛さがあった。
そして、ただ厄介払いができたというなら、おんじに預けて済む事なのに、字も読めないハイジの将来や教育のためになると思って、フランクフルトの名家に預けようとし、ロッテンマイヤー様に「あなたの姪なら、大丈夫でしょう。」と29歳にして信頼されるまでになっているのだから、大したもの。

ガキ時代に悪者に見えた二人

悩みの中、責任感と善良さをもって、ほぼ最善の行為を尽くした人に、今は思えたりする。
デーテおばさんは、報酬としてゼーゼマン家から、おぜにさんもらった?
それが目的だった?
とか、うがって見ようと思ったら、見れんこともないと思うけど。

それにしても、当事は、フランクフルトとアルムって同じ国だったの?
いや、それはないな。
そんなに異国間で通行の自由があったのだろうか?

なんか、国際的移動をしてるようには見えなかったけど。



 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
スイスとロッテンマイヤーさん 3
    コメント(0)